【ヒーリング】自分の痛みに気付く

怒りを覚えるとき、根底には痛みがあります。
しょっちゅう怒っている人、怒りを誰かにぶつける人は、周囲からは恐れられる存在かも知れません。
少なくとも緊張感を与えるでしょう。
実際は、その人は心の痛みを怒りに変換しているのです。

また、ニュースやネットの記事を見て腹立たしく思うのも、原因は心の痛みが刺激されるためです。
これは突き詰めると「恐れ」です。
恐れの反対は「愛」です。
愛を原動力にした行動は、喜びがあり、迷いが無くワクワクします。
恐れを原動力にすると、どこかに怒り・悲しみが伴います。
始めに書いた通り、怒りも悲しみも人間には必要ですから、人は愛を原動力とした行動だけで生きてはいません。

それでも自分が起こそうとしている行動が、愛なのか、怒りや悲しみから来るのかを判断することは出来ます。
誰かの事や話題になっている事に腹を立てたり批判している心に気付いたら、自分に「なぜ？」と問いかけてみましょう。
「(批判の対象者が)常識と外れているから」と思ったら、「常識から外れる事を恐れている自分」に気付けます。
または「常識から外れる痛みを知っている自分」です。
これが分かれば不思議と、批判していた人に同情さえ覚えるかもしれません。

他人事が自分の痛みだったと理解することでヒーリングが進みます。
上記の場合、常識から外れると危険だという思い込みを「常識に縛られることなく安全に生きられる」思考に変えて、その方法を第7層から落とし込むことで、バランスよく自分を自由にしてあげられます。
自分の心が自由になると、腹の立つことが減り、外の世界をもっと超然とした態度で見ることが出来ます。

悲しい気持ちは、痛みとして理解しやすいですね。
悲しみを感じたときに涙を流すことは、実は重要なことです。
何であれ、私たちの中から湧き出てくるものは外の世界に表現されて完了します。

子供の頃に泣いて人から笑われたり、怒られる経験をすると「涙を見せてはいけない」と自分に言い聞かせて、泣くのは恥ずかしいことと思い込むことがあります。
また日本人は感情をあまり出さないので、悲しみを隠すのが上手です。

この様に表現されずしまい込まれた悲しみは、溜まり続けます。
ヒーリングを経験すると分かりますが、子供時代の些細な出来事が痛みとして残っていて、
自分自身に気付いてもらうのを待っていることがあります。

表現されていない痛みは、気づいて手放した後、しばらくしてから涙になって流れることがあります。
その時は盛大に、自分のために泣きましょう。
そして、悲しい気持ちを持っていることに気付いたら、自分に優しくしましょう。
「弱い自分」と責めることは、新たな痛みを増やすだけです。
あなたの性も年齢も関係なく、悲しむ自分を理解することはヒーリングにつながります。

怒りも悲しみも湧かない、感情が動かない「無関心」は最も深い痛みを表していることがあります。

悲惨な経験も、そこから学んで美徳を獲得するのですが、大きな恐怖やショックは私たちを硬直させます。
行動することで問題解決を図ろうと努力した結果、悲惨な状況が生まれたらどうでしょう。
周りから非難され、自己価値も下がり、助けも得られず、孤独になってしまう。
あるいは、何も状況が変わらず、無力感を覚えるかもしれません。

そんな経験をすると、「自分は何も出来ない、しない方が良い」と思い込むでしょう。
再びその記憶が呼び覚まされる様な経験をすると、心のストッパーが働いて無関心な態度へ舵を切るのです。

無関心でいることは心の安定に繋がるので、無理やり変える必要はありません。
変化しても安全だと思えるまで時間をかけることが重要です。

根底には自己価値を見出せない自己受容の困難さがあると考えられるため、
そのままの自分で十分に価値があって、愛されている感覚を少しづつ増やしてゆくヒーリングがお勧めです。
また、喜怒哀楽をどれもあまり表現しない場合は、過去に感情をコントロール出来ず、傷ついたという経験があるかもしれません。
安全に感情表現する方法を、第7層から落とし込むと良いでしょう。