「雨ニモマケズ」精神をヒーリング

望むものを、何でもほしいだけ与えられるとしたら。
また、望んだ以上に与えられたら。
想像してみてください、どんな感じがしますか。
満足感がありますか？それとも罪悪感が湧くでしょうか。

何となく不安、ソワソワする、そんなに簡単で良いのか、そんなに現実は甘くない。
と思う方もいるでしょう。
特に、これが物質的な豊かさ＝お金に関することなら、なおさらです。
物質的な豊かさへのブロック(拒否)はポピュラーに見られます。
これは遺伝的に継承されている思考や、人類が共通して持っている事が考えられます。

多くのご先祖様は、少しの収入で幸せを感じる方法を培ったでしょう。
求めても手に入らない現実が多かったからです。
また、宗教によっても世界中に「お金は不浄」という考え方が広がりました。

人類は、物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求めることで、幸せを感じ、
人間性を高めてきたと言えるでしょう。

では、期待が持てないから「多くを望んではいけない」という隠れた思考があると、どうなるでしょうか？
シンプルかつ精神的に満たされた人生を送ろうとしていても、お金を使う罪悪感を持ったり、
収入が増えない現実を創る可能性があります。
また、お金持ちに対して反感を覚えたり、軽蔑するかもしれません。
どこかで満たされていない自分を感じたら、隠れた不足感のサインです。

自分には豊かさが与えられる価値があって、現実的に望むだけ、または望む以上の収入もあり、
いつ何処で何のためにお金を使うのかも分かっている。
その上での「多くを望まない」は、不足感がありません。
希望は叶うということを理解しているからです。

その態度は人生を不安に暮らすか、安心して暮らすかの違いを生みます。
収入金額は関係ありません。
自分と世界をどこまで信頼しているかという違いです。
ヒーリングをすると、この安心感が増してゆきます。

「雨ニモマケズ」に書かれている「いつも静かに笑っている」や「自分を勘定に入れず」。
素敵だと思います。
人との調和を大切にする人であれば、この様にさりげなく存在しつつ、人の役に立ちたいと共感するでしょう。

それでも、ヒーリングにおいては、ちゃんと自分を勘定に入れてほしいのです。
それどころか、まず自分という存在の素晴らしさ、美しさ、力強さ、魅力に気づくべきだと思います。
私たちは人に与えること、人の役に立つこと、思いやることに真剣に取り組みますが、
自分に与えることを怠りがちです。

自分の要求に応えましょう。
こう言うと、「毎日、家事も手抜きしてるし、これ以上自分を甘やかすなんて」と笑う方も多いでしょう。
実際は、自分以外の人のためによく動いているとしてもです。

自己犠牲を良しとする時代は終わりました。
家事の手抜きという小さな罪悪感も、持つ必要は無いのです。
毎日の終わりに、自分を褒めて眠りについてほしいと思います。
「あれもやってない、これも出来なかった」は無視しましょう。
今日やらなかった自分を許してあげましょう。
他者を許しているように。